Montreal Blog

blog interview image
  • インタービュー
  • By HEKI CANADA
  • 2018-07-12

モントリールで頑張る日本人!第1弾

モントリオールに暮らす人達へのインタビューをご紹介したいと思います。
実際に住んでみてわかる貴重な体験の数々、どうぞお楽しみください。
第一回目は、移民申請を行い、現在マッサージ師として働く、奥美沙(おくみさ)さんにインタビューを行いました。

1) カナダに行こうと思ったきっかけ。

カナダに行く前に、日本で英語の勉強をずっとしていたのが大きいですね。英語学習は、学生時代受けた英検が転機となっています。工業系の学校だったのですが、必須の英検受験を準2級まで予習なしで合格できたのが、始まりでした。その時、もしかして英語の才能がある?!と気づいたんです。その後も、週二回の英会話教室に二年間通い、英語学習を続けました。そこから日本の企業に、将来展開される海外支店の担当として入社。初めて本場の英語を体験したのは、夏休みを利用したオーストラリアへのホームステイです。素敵なホストファミリーだったのですが、自分の英語が通じなくて愕然としました。そこからまた一念発起し、次の年も再び同じホストファミリーの元へ再チャレンジ!見事、会話ができたときは本当にうれしかったです。そんな中、勤めていた会社の海外支店の話が延期に。それを機に、一生に一度寒い国を体験してみようと、カナダへのワーキングホリデーを決意しました。だいたい十年ぐらい前ですね、結局そこからずっとカナダで暮らしています。

2) 語学就学などを含めたカナダでの最初の数年の経験。

初めの半年は、大まかな予定を立てていました。四月に入国し、トロント、ナイアガラフォールズ、プリンスエドワードアイランドへ。予定が狂ったのは、プリンスエドワードアイランドでの出来事です。ホテルの受付の仕事を希望していたのに、実際行ってみると清掃の仕事だったんです。結局、そこでは観光だけして、その年の十月にモントリオールへ来ました。それまでは聞いたことのない街だったのですが、着いてみて本当にフランス語中心の街だとびっくり。語学学校は、その間何度か見学してみたのですが、ちょうど自分のレベルがビジネス英語手前のレベルで、なかなか適したクラスが見つからず通っていませんでした。ただ、モントリオールで暮らすにはフランス語必須だったので、そこからフランス学習を開始。移民を前提とした、フランス学校へ通い始めました。

3) 移民しようと思ったきっかけと理由。

初めの半年ぐらいから移民することを意識していましたね。きっかけはその当時、自分の条件を照らし合わせると、結構簡単に移民申請ができそうだと気づいたことです。カナダでの生活は、自分の肌に合っていて本当に楽しかったので、移民したいと決意しました。

4) 移民手続きの際の苦労・面白話。

ワーホリビザが切れてから、移民するまでの約二年間が本当に大変でしたね。ワークビザが貰える日系レストランで働いていたのですが、バイト以上の責任があり、辛いことも多くありました。また、併せて語学学校にも通っていたので、日中は学校、夜遅くまで仕事と、丸一日休みになることは二年間一度もありませんでした。今、思い起こしても、あの二年間は本当に辛かったです。でも、移民するという目標があったから、何とか頑張ってこられました。
移民手続きは思いの外、あっさりと完了。ただ、書類の不備で二回ほど戻ってきましたが、スムーズに行えたのが印象的です。

5) 移民が取れた時の思い出。

私は人生に目標を掲げ、それに向かって邁進するという形で頑張ってきました。その時は移民するという大きな目標があったので、それが達成できて本当に嬉しかったですね!そして、移民した以上、次は脱最低賃金を決意。手に職をつけるという、新しい目標を打ち出しました。

6) 移民後〜仕事〜事業開設までの経験談。

移民後、手に職を、と選んだのはエステの学校でした。そこで、フェイシャル、ボディケア、メイクの技術を学びました。その後、メイクアップアーティストとして働いていたのですが、メイクに加えマッサージもできる同僚を見て、さらにマッサージを学ぶことを決意しました。メイクアップは結婚式やパーティなど非日常行うものでしたし、ほぼ顧客が女性に限定されてしまいます。その点、マッサージは男女ともに行えますし、定期的に顧客を獲得できるので魅力的でした。マッサージの学校卒業後は、自宅でマッサージ師として働いています。卒業後も様々な学校に通い、スポーツマッサージやチェアマッサージの技術を獲得。さらに、ニッチな需要を求め、トロントの学校で男性用の脱毛ワックスの技術を学びました。今では、マッサージに加え、そちらのお客さんも数多くいます。

7) 日本人とカナダ人の違い。(日本語と英語・フランス語の違い、ならびに文化の違い)それに伴った経験談など。

やはり、カナダ人は日本人と比べ、全力人生を楽しんでいると思います。たとえ平日でも朝から晩まで、時間があれば楽しむことに全力。そこに魅力を感じますね。ただ反面、お金がないのに遊びに行く友人など、人によっては刹那的過ぎて心配になることもあります。また、日本と大きく異なることは友人関係。日本では相手の気持ちを推し量る、献身的な関係が多いですが、こちらはかなりドライな関係が多いです。私の経験ですが、例えば引っ越しなど、こちらから打診しないと、手伝うなどという行為は一切発生しません。誕生日パーティも、主役をお祝いするというより、それにかこつけて騒ぎたいという人のほうが多いですね。
カナダで生活するには、自発的に行動することがポイントです。語学学校でも、日本でのお客様精神をかなぐり捨て、自分からグイグイ行かないと十分なサービスが受けられないこともしばしば。その為、内気な人は、ガラッと自分を変えてみると良いかもしれません。また、語学学校や暮らしの中でグイグイ行くため、あらかじめ基礎的な語学力を身に着けるのがベスト。カナダに来てからは、実践的な会話で語学力をさらに伸ばす、と考えるのが良いかと思います。

8) ちくしょ〜!!!と思った経験談など。

エステやマッサージを勉強する際の、難しい専門用語ですね。なぜか授業中、辞書の使用が禁止されていたので、本当に苦労しました。時には、普通の辞書には載っていないような単語もあります。実技試験はいつも上位の成績を取れたのですが、筆記ではこれらの単語が邪魔をし、思ったような成績が振るえませんでした。

9) 今後の目標。

今後は、仕事面でたくさんの目標があります。まず、スポーツマッサージの技術を生かし、プロかセミプロのスポーツチームと提携すること。そして、オフィスでの短い時間を利用したチェアマッサージを行うこと。最後に、老司ホームを回り、マッサージやネイルケアを行いたいと思っています。これらの事業展開に合わせ、人を雇うことも検討中。ゆくゆくは、現在のワックスを使った脱毛だけではなく、機械を使用した脱毛も行ってみたいですね。
カナダでは辛いこともあるかと思いますが、挑戦者には優しい側面もあります。一度の失敗で挫けず、何度も挑戦することが、カナダでのコツかもしれません。カナダに着いたら思い切って、たくさんのことにチャレンジしてみてください。

Beauty & Health Misa Oku (ホームページ)